顎関節症の代表的な症状
顎関節症の主な症状は5つあります。これらの症状がひとつ、もしくはいくつか重なって現れます。
1.あごが痛む
顎関節および周辺の頬やこめかみの痛みがあります。
口の開け閉め、食べ物を噛むときなど、あごを動かした時に痛むのが特徴です。
あごの動きに関係なく痛む場合は他の病気の可能性が高くなります。
2.口が大きく開けられない(開口障害)
正常な人は縦に指3本分入る(40~50mm)が、指が2本程度(30mm)もしくはそれ以下しか入らない状態になることがあります。
あごを動かすと痛むので無意識に動きを抑えてしまっている場合と、顎関節の異常で口が大きく開けられない場合とがあります。
いきなり口が開かなくなる場合や、徐々に開きづらくなっていく場合もあります。
3.あごを動かすと音がする(関節雑音)
あごを動かしたときに耳の前あたりで「カクカク」音がする。
「ジャリジャリ」「ミシミシ」といった音の場合もあります。
症状が音だけの場合は顎関節症予備軍と言えるが治療は必要ないと思われます。
4.噛み合わせに違和感がある
あごの関節や筋肉に問題があると、あごの動きに変化が生じて噛み合わせが変わることがあります。
急に噛み合わせが変わったように感じるときは顎関節症の疑いがあります。
5.口を完全に閉じることができない
非常に稀ですが、あごの関節内の構造の異常のため上下の歯列の間に隙間ができて、口が完全に閉じられなくなる場合があります。
その他の症状
代表的な症状以外にも、顎周辺だけでなく全身の様々な部位に症状が現れることもあります。
症状の一例
頭痛、首や肩・背中の痛み、腰痛、肩こりなどの全身におよぶ痛み
顎関節部やその周辺の痛み 耳の痛み、耳鳴り、耳が詰まった感じ、難聴、めまい
眼の疲れ、充血、流涙 歯の痛み、舌の痛み、味覚の異常、口の乾燥感
嚥下困難、呼吸困難、四肢のしびれ など
症状が似ている病気
顎周辺に痛みがあっても必ずしも顎関節症とは限りません。よく似た症状は別の病気にもみられます。
顔に痛みを感じる病気
発作性神経痛(舌咽神経痛、三叉神経痛)、 歯や歯周組織・舌など口の中の病気、
耳・鼻・喉・唾液線の病気、 慢性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)、
症候性頭痛(脳腫瘍、脳内出血など)、 シェーグレン症候群、慢性関節リウマチ、
全身性紅斑性狼瘡、線維筋痛症、通風、甲状腺機能亢進症、 心因性疼痛、神経因性疼痛 など
顎に痛みを感じる病気
親知らずの炎症、 顎関節の骨折・腫瘍・脱臼・感染症・炎症、
顎の筋肉の萎縮・外傷・炎症・拘縮、 顎に関係する神経の腫瘍・炎症・ウィルス感染症 など
治療法
顎関節症の治療は、主として歯科が扱っています。原則として、原因や誘因の除去する治療法が主となり、顎の安静や咬合異常の整復を目的とした様々な治療法が存在します。
潜行型の場合、外科的な治療を行うことは少なく、原因となる噛み合せの調整のため、スプリントや矯正を行います。
顎の筋肉の緊張緩和のために肩こり用の医薬品などを併用することもあります。
治療法の一例/・スプリント療法 ・薬物療法 ・理学療法
顎関節症のレーザー治療

当院では、顎関節症のレーザー治療を行っております。レーザー治療は、副作用も無く、妊娠中の方、高血圧、心臓病(ペースメーカー)の方でも安心して治療を受けることができます。